2021-10-17
一言に町家といえど以外と種類があるのをご存知でしょうか?
時代が進むにつれて町家も変化していきます。
その環境や時代に適した種類の町家がどんどん生まれて変わっていったのです。
特に住居のほとんどが町家であった時代の日本は戦後や高度経済成長期までも経験しているのでその変化も激しいものとなっています。
現存している町家やもうすでに無くなってしまった種類の町家もあるでしょうが、今回はその中から6種類の町家をご紹介させていただきます。
一応調べはしたのですが町家の歴史は広く深いものです。
もし他の種類の町家があったりご紹介した内容に誤りがあればご指摘いただければ幸いです。
また新しい種類の町家(町家風や町家をリノベーションした新しいタイプ)は今回は割愛させて頂きます。
「こんな町家があるんだ!」とか「そんな種類もあるの!?」とか雑学程度にお楽しみください。
それでは6種類の町家をご紹介致します。
こちらは聞き覚えのある言葉ではないでしょうか。
平屋とは1階建ての町家で今でも聞き馴染みがあるのは、多くの住宅がこの平屋建ての種類の造りであった為です。
また複合住宅として平屋が横に連なっている種類の造りも昔はよくありました。
現存している昔ながらの種類の平屋は今でも多くありますのでご自宅の周りでも見つかるかもしれませんね。
厨子二階(つしにかい)とは2階建ての種類の町家となっており、特徴としては2階の天井が低い事です。
明治後期までは建築されていた種類で京町家に多く建てられました。
虫籠窓(むしこまど)と呼ばれる窓が付けられているのも特徴です。
この虫籠窓(むしこまど)は風通しを良くする為や調光の為に取り付けられていました。
名前の由来は見た目が虫籠のような造りからそう名付けられたそうです。
ちなみに厨子二階(つしにかい)は中二階(ちゅうにかい)とも呼ばれるとのことです。
こちらは厨子二階(つしにかい)と違う種類2階建ての町家で2階部分が広いのが特徴です。
1階部分とほぼ等しい面積がある為、スペースが広く確保されており利便性と居住性がアップしている種類の町家です。
窓も木枠にガラス窓がはめられており明治後期から昭和初期に流行した種類の町家なので馴染み深い造りです。
nao炬乃座の町家もこの種類に該当します。
別名もあり本二階とも呼ばれているそうです。
この種類の町家は恥ずかしながらほとんど見かけた事がありません。
文字通り3階建ての町家なのですが、おそらく当時の法律などにより建てるのが困難であったと推測されます。
それから耐久や耐震性の観点からも2階建ての種類の町家の方が当時は人気があったのかもしれませんね。
こちらは住居専用の種類の町家となります。
明治後期頃から増え始めた町家で名前の由来は「店仕舞い(みせじまい)」つまり商売を止めたお店が住居となりこの名前になったそうです。
そのケースも様々で商いが上手くいかずに廃業した悲しいお店もあればお金貸しや家賃収入などに商いを切り替える事でお店を構える必要がなくなったケースもあります。
多くは後者である事が多く、資産活用の先駆けとして仕舞屋を運営している人(不労所得者)もいたそうです。
こちらは町家の外観のみを変更した種類の建物となっております。
高度経済成長期に改修が施された町家が近代的に改装された姿がこちら種類の看板建築(かんばんけんちく)という町家です。
レンガやタイル、モルタルを使用して通常の町家とはかなり違う種類の外観になってはいますが、こちらは外観のみなので元に戻すのは比較的容易だそうです。
いかがでしたでしょうか?
本来であれば全ての町家の画像を揃えたかったのですが、力及ばずイメージ図となり申し訳ございません。
実は町家はどんどん減少傾向にあります。
町家に対する需要が再利用する流れもありがたいことに生まれつつありますが、まだまだそのスピードは緩める事はありません。
これは所有者の高齢化や有効活用の手段が見つからないのも大きな要因ですし、そもそも建物自体の老朽化も原因です。
今回ご紹介した中の町家も実は既に絶滅していたなんてこともあるかもしれません。
私共もそうですが、今町家を宿泊施設として有効活用していたり、カフェや本屋さんなどのお店やリノベーションしてまた住居として再利用することで後世にこの歴史と文化を有効に残す事が可能となります。
この記事を見て頂き少しでも町家に興味をお持ち頂ければ幸いです。
今はコロナウィルスもだいぶと落ち着いてきましたので京都観光ついでにぜひ当町家も見学しに来て頂ければ大変うれしく思います。
それからnao炬乃座(なおこのざ)は宿泊施設ですので気に入って頂ければそのままお泊まり頂くことも可能です。
京都をしっかりと楽しんだ後は貸切の京町家でぜひごゆっくりとおくつろぎください。
お風呂も町家も女将がこだわりにこだわりぬいたものです。
きっと気に入って頂けると思います。
それではここまでご拝読頂きありがとうございました。
あなた様が町家に興味をお持ち頂く事とご宿泊にnao炬乃座(なおこのざ)へお越し頂く事のどちらも心よりお待ちいたしております。